「権現山と大麻山の背くらべ」(ごんげんさん と たいまさん の せくらべ)

 乙子の権現山には杉の木がいっぱい生えていたんじゃ。浜田の大麻山は石ころの山じゃった。
 ある日のこと、権現山と大麻山の背くらべ
 「おまえたあ、わしの方が背が高いぞ」
と、二つの山の神様がけんかをしたんじゃ。
 権現山の神様は、自分の山に生えていた杉を、抜いちゃあ放り、抜いちゃあ、放りしたんじゃ。
 大麻山の神様は、自分の山の石を、拾うては投げ、拾うては投げたんじゃ。
 このふたりの神様のけんかは、どっちが勝ってどっちが負けたかは知らんがのう。このけんがもとで、権現山には石ころが多いというんじゃよ。

さしえ 豊川小学校4年 R・O
語り手 篠原武雄(乙子)

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