よっこしょ

 あるとっても元気な子どもがおってな、友だちの家へ、よばれていったちゅうんじゃあね。そしたら、友だちのお母さんが、しらあえちゅうもんをつくって食べさせんさったんじゃそうな。
 ほら、あれえねえ、こもうにきざんだ大根とにんじん、とうふにみそやさとうを入れて、すりばちで、すったもんじゃいねえ。
 それがねえ、あんまりおいしかたけえ、家へ帰ったら、家でもこさえてもらおうと、「しらあえ、しらあえ、しらあえ、しらあえ。」ちゅうて、帰りよったら、とちゅうに、飛び渡りちゅうか溝があったんじゃあ。
 そこで、元気のええ子は、「よっこいしょ。」というて、でかい声をあげて、ぱっと飛んだんよ。
 それからは「よっこしょ、よっこしょ。」と言いながら走って家に帰ると、「お母ちゃん、あのよっこしょを作ってえねえ。」と言うたんじゃそうな。
 ハッ、ハッ、ハッ、「しらあえ」が「よっこしょ」になった。
 そがあな話をねえ、私のお父さんが言うて聞かしんよんさったがねえ。

語り手 佐々木ハツ(西平原) / 大賀松好 (小浜)

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